Wellness Club Autumn 2015
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6症状などを上手に伝えられる患者になろう いい治療を受けるには、患者の側も「症状をきちんと伝える」「疑問があったら、その場で質問する」ことが必要です。 ところが、患者のなかには、「医師に気兼ねしてしまって、うまく伝えられない」「医師に嫌われたらどうしよう」などと考えてしまい、上手に言葉で表せないことがあるようです。しかし、医師は日々大勢の患者を診察しており、さまざまな性格や態度の患者に接しています。患者が気にかけるほど、実際には医師は患者の性格や態度にそれほどこだわってはいません。 治療とは、本来、医師が一方的に行うものではなく、患者も病気を治そうという気持ちをもって一緒に取り組むもの。あまり医師に気をつかいすぎるのではなく、言いたいことや質問は素直な気持ちで伝えるようにしましょう。 「お腹が痛くなる」ことは珍しいことではありませんが、痛む原因はさまざまです。お腹の痛みとともに他の症状が出ている場合は、病気のサインかもしれません。 お腹の痛い部分、痛みかた、痛み以外の症状の有無などを確認して、適切に対応しましょう。下腹部へその周りへその右上へその右下へその左下胆石発作、胃・十二指腸潰瘍、急性すい炎など腸閉塞、大動脈りゅう破裂、急性胃腸炎など虫垂炎(盲腸)、子宮付属器炎など大腸穿孔、子宮付属器炎など尿路結石、子宮外妊娠、膀胱炎など胃・十二指腸潰瘍穿孔、急性すい炎、心筋梗塞など覚えておきたい!みぞおち●痛みかた●他の症状がまんできる程度の痛みで、波がある。なし 腹痛だけで他の症状が出ていない場合は、まず様子をみます。安静にして様子をみましょうCase1症 状対処方法胃腸炎、かぜ、暴飲暴食による胃腸の疲れなど疑われる病気●痛みかた●他の症状ナイフで刺されたような激痛が続く。動けないほどに痛み、うずくまってしまう。一部分に激痛があり、押すと非常に痛い。冷や汗が出て、脈拍が速くなる。意識がなくなりかけている。 緊急な治療が必要で、命にかかわる可能性があります。すぐに救急車を呼びましょうCase3症 状対処方法胃・腸管の穿孔(穴があく)、大動脈りゅう破裂など疑われる病気●痛みかた●他の症状痛みが継続せず、波がある。痛い部分がはっきりしない。高熱、吐き気、血便、黄疸、お腹が張るなど。 手術や内科的な治療が必要な場合があるので、すぐに受診が必要です。すぐに病院へ行きましょうCase2症 状対処方法虫垂炎(盲腸)、胆石症など疑われる病気腹痛の部位から疑われる病気は?

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