Wellness Club Autumn 2014 特集号
6/8

 がんの標準的な治療法には「外科療法」「放射線療法」「化学療法」の3つがあり、これらは「がんの3大療法」といわれています。がんの種類やステージ、患者の年齢や体力などに合わせて、これらの中からいずれかを選び、または組み合わせて治療を行います。 メスやレーザーなどを使い、がんそのもの、およびその周辺の組織を切除する治療法です。がんの病巣を完全に摘出するため、完治が期待できます。がんの治療法ってどんなもの?外科療法放射線療法(手術)…がんを体から取り除きます。…放射線をあて、がんを破壊します。 がんに放射線をあて、がん細胞を破壊する治療法です。臓器を切除しないため体への負担が比較的少なく、手術ができない、体力がないなどの場合に選択されます。早期がんの完治や転移、再発がんの症状緩和など、幅広く行われる治療法です。 抗がん剤やホルモン剤などの薬を使い、がんの増殖を抑制する治療法です。特に、乳がん、子宮がん、前立腺がん、甲状腺がんなど、ホルモンと密接なかかわりのあるがんの場合は、ホルモン剤を用いた化学療法がよく行われます。投与された薬は全身に作用するため、再発・転移がんの抑制、痛みなどの症状の緩和などに用いられます。白血病や悪性リンパ腫などは、抗がん剤治療で完治する場合もあります。化学療法…薬を用いてがんの増殖を抑制します。 早期の胃がんや大腸がんなどでは、体に負担の少ない手術が行われるようになっています。●内視鏡手術:お腹を切らずに内視鏡を入れて手術を行う。●腹腔鏡手術:お腹に小さな穴を開けて器具を入れ、カメラを見ながら手術を行う。 がんの周辺にある健康な臓器へのダメージを抑え、副作用の少ない治療法が開発されています。●定位放射線治療:放射線を多方向からあて、がんの病巣をねらい撃ちする。●粒子線治療:がんの病巣をピンポイントで攻撃する。 化学療法の問題点は副作用があることですが、近年は副作用が少なく治療効果を高める薬が開発されています。●分子標的薬:正常な細胞には作用せず、がん細胞に関する分子のみに作用する。注目の外科療法注目の放射線療法注目の化学療法6

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です