Wellness Club Autumn 2015 特集号
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病院ではどんな治療をするの?腰痛治療の新しい考え方腰痛に病気が隠れている可能性も!□ 動かなくても痛い□ 横になっても痛い□ 熱が出ている□ 最近、膀胱炎になった□ 腰が重い、だるい□ 引きつるような痛みがある□ 月経痛がひどい、経血の量が多い□ 排尿・排便時に痛みがある□ 貧血ぎみである□ どんな姿勢をしていても痛い□ 背中が痛い 腰痛の治療には、物理的な刺激を与える理学療法と、薬を服用して痛みをやわらげる薬物療法があります。温熱療法電気療法(低周波治療)けん引療法装具療法 超短波、極超短波、低出力レーザーなどの機械を使い、体の深い部分まで温めることで、血流がよくなり筋肉の緊張がほぐれます。 末梢神経から脊髄へ伝わる痛みの刺激を、電気の刺激で遮断して痛みを抑えます。電気の刺激で筋肉を動かし、血流をよくする効果もあります。 腰を機械で引っ張って伸ばし、椎間板にかかる負担を軽減して、筋肉の緊張をほぐします。 コルセットをつけ、腹筋と背筋をサポートして腰椎の負担を軽減します。無理な動きを抑制し、安静にする効果もあります。 消炎鎮痛剤を患部に貼る、または塗ることで皮膚から吸収させ、痛みをやわらげます。 痛みを抑える消炎鎮痛薬、筋肉の緊張をやわらげる筋弛緩薬、ストレスを鎮める鎮静剤などが処方されます。また、血流改善のためのビタミン剤、体調を総合的に整える漢方薬も使われます。 背骨や椎間板の異常による腰痛の場合、注射によって問題のある部分に直接薬を注入します。飲み薬注 射●理学療法●(整形外科等で治療)●薬物療法●(ペインクリニック等で治療)貼り薬・塗り薬腎臓の病気の可能性あり婦人科系の病気の可能性あり消化器系の病気の可能性あり膀胱炎、腎盂炎、腎結石、尿道結石など子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫など胃潰瘍、胃炎、十二指腸潰瘍、膵炎など●メンタルケアの重要性を考慮 心理的なストレスやマイナス思考は、腰痛の発生・悪化の原因となります。そのため、整形外科でも抗不安薬などを処方し、状態によっては精神科を紹介する場合もあります。●安静より動くことを推奨 動ける範囲で動くほうが、安静にするよりも痛みがやわらぎます。腰痛を発症してから3カ月以上の場合は、ストレッチや筋力アップの運動が効果的。状態に応じた運動を推奨します。●X線検査は必ずしも必要でない 85%の腰痛は原因不明であるため、腫瘍、炎症、骨折などの脊椎疾患が疑われる場合、しびれなどの神経症状がある場合以外は、必ずしもX線検査は必要ではありません。 近年、腰痛治療には新しい考え方が取り入れられ、患者の状態や症状に合わせた、より効果的な治療が行われるようになってきています。 腰痛は、直接痛みを感じない内臓からの、さまざまな病気のシグナルである場合もあります。次の項目に1つでもあてはまる場合は、病院を受診しましょう。CHECK5

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