Wellness Club Autumn 2015 特集号
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「肩がこる」のはどうして?肩こりが起こりやすい筋肉は?肩がこりやすいのはどんな人?●筋肉に疲労物質がたまっているケース 肩のまわりには、頭、首、腕を支え、動かす筋肉があります。これらの筋肉が、長時間同じ姿勢でいる、姿勢が悪いなどの原因で緊張すると、血管が収縮して血液の循環が悪くなります。すると、筋肉に栄養分や酸素が行き渡らず、疲労物質を運び出すこともできなくなるため、疲労物質がたまってしこりになったり、痛みが発生したりします。 肩こりが起こりやすいのは、姿勢の悪さ、ストレスなどで緊張・疲労しやすい4つの筋肉です。僧そう帽ぼう筋きん● 首から背中にかけて、肩の背中側をおおう三角形の筋肉。肩の動き全般にかかわっているため、もっとも肩こりを起こしやすい。傍ぼう脊せき柱ちゅう筋きん● 首から腰まで、背骨の両わきについている筋肉。背骨全体を支えているため疲れやすく、姿勢が悪いとこりが起こりやすい。●三さん角かく筋きん 腕を上げるときに使い、肩のつけ根をおおうようについている三角形の筋肉。緊張しやすいため、こりが起こりやすい。●広こう背はい筋きん 腕を下げたり後ろに引いたりするときに使い、肩甲骨の下から腰までの背中をおおう筋肉。背中を支えるため、姿勢が悪いとこりが起こりやすい。●頸椎の神経が刺激されているケース 肩を動かす神経は、頸椎(首の骨)から肩甲骨へつながっています。頸椎は小さな骨が積み重なったような形状をしていますが、異常が起きると骨が変形して尖ったり、骨と骨とのクッションとなっている椎間板が飛び出したりする場合があります。これらが肩へつながる神経を刺激して、痛みが発生します。 どちらのケースも、こりや痛みによって筋肉がさらに緊張し、血液の循環がさらに悪くなるという悪循環に陥って、慢性的な肩こりになりがちです。日ごろの悪い生活習慣やくせを見直して肩こりから解放されよう姿勢が悪い人 背中をまるめる、うつむく、同じ側の腕や肩でばかり荷物を持つなどのくせがあると、肩の筋肉のきまった部分だけが常に緊張することになります。すると、血液の循環が悪くなり、疲労物質がたまってこりや痛みが発生します。長時間同じ姿勢でいる人 デスクワークや家事などで、同じ姿勢を長時間続けていると、首から肩にかけての筋肉は緊張し続けることになります。そのため、筋肉に疲労物質がたまり、こりや痛みが起こりやすくなります。冷え性の人 寒いと感じると、背中をまるめてちぢこまったり、肩をすくめるような姿勢をとりがちです。寒さに敏感な冷え性の人は、こうした姿勢をとることが多いため、肩の筋肉が緊張して肩こりが起こります。よい睡眠がとれていない人 横になって睡眠をとると、筋肉の緊張がほぐれて血液の循環がよくなり、一日の間にたまった疲れがとれます。質のよい睡眠を十分にとることができないと、筋肉にたまった疲労物質が残ったままとなるため、肩こりが慢性化してしまいます。2

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